ティップエッジ・テクニックの治療手順
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  プレステージTの手順


 本テクニックの元法には、プレステージTはなく、ステージTに直接入るとされているが、 日本人不正咬合の特徴は、白人と比較して叢生量が多いので、直接.016"のワイヤーを装着しようとしても 結紮できる歯が限られてしまうことが多い。そこで、移動量は少ないものの、歯の周辺の骨代謝を均 一に開始させる準備として、このステージを加えたものである。したがって、叢生量の少ない症例は、 直接ステージTへ進めばよい。

1.ワイヤーを模型上で大臼歯遠心までの長さを調整
2. カットしたワイヤー遠心部分の熱処理
3.口腔内へ装着し、大臼歯の遠心へ突出したワイヤーを屈曲


 ステージTの手順


1. プレステージTで使用した.14"NiTiワイヤーを口腔内の犬歯遠心でカットする。口腔外で、犬歯遠心部を熱処理し舌側へ屈曲する
2.オーストリアンワイヤーを模型上で長さを調整
3.第1大臼歯チューブの近心2mmでアンカーベンドを屈曲
4.ワイヤー遠心部分への熱処理
5.口腔内へ.14"NiTiワイヤーの上に.016"ワイヤーを重ねて装着し、大臼歯の遠心へ突出したワイヤーを屈曲。ただし、.14"NiTiワイヤーは前歯の全ての歯に結紮し、.016"ワイヤーは、無理なく結紮できる歯だけに結紮する。
6.顎間ゴムの装着を開始する。


 ステージUの手順


1. 022"オーストラリアンワイヤーを模型上で長さを調整
2. 犬歯サークルから後ろのワイヤー部分にカーブを屈曲
3. カットしたワイヤー遠心部分の熱処理
4. 口腔内へ装着し、大臼歯の遠心へ突出したワイヤーを屈曲
5. 水平ゴム、顎間ゴムの装着


 プレステージVの手順


1. ステージTで使用した.016"オーストラリアンワイヤーのアンカーベンドを伸ばし、代わりに大臼歯近心2mmにオフセットを屈曲。 犬歯サークルより遠心のワイヤー部分にはカーブを付与
2. ワイヤー遠心部分の再熱処理
3. 口腔内へ装着し、大臼歯の遠心へ突出したワイヤーを屈曲
4. 顎間ゴムの装着


 ステージVの手順


1. プレステージVのワイヤーに合わせて角ワイヤー(.0215"×.028")の長さを調節
2. ワイヤーの遠心舌側部分の削合と熱処理
3. 口腔内へ装着し、大臼歯の遠心へ突出したワイヤーを屈曲
4. サイドワインダーと顎間ゴムの装着


 以上は、基本的な手順であるが、さらに症例に即した主な治療法を述べる。


 過蓋咬合の治療法(2以降はKeslingの方法)


1. プレステージT:上下顎123にプランケット、6にチューブを装着し、
.014"NiTiワイヤーをセット(叢生症例)
2. ステージT:上下歯列に.016"ワイヤーをセット(アンカーベンド付与)、顎間ゴム開始
3. ステージU:上下歯列に.022"ワイヤーをセット(カーブ付与)
4. プレステージV:45(小臼歯)にブラケットを7(大臼歯)にチューブを装着し、.016"ワイヤーをセット
5. ステージV:上下歯列に.0215"×.028"角ワイヤーとサイドワインダー・スプリングをセット


 5/5抜歯症例の治療法(2以降はParkhouseの方法)


1. プレステージT:上下顎1234にプランケット、6にチューブを装着し、
.014"NiTiワイヤーをセット叢生症例)
2. ステージT:上下歯列に.016"ワイヤーをセット(アンカーベンド付与)、顎間ゴム開始
3. ステージU:上下歯列に.022"ワイヤーをセット(カーブ付与)
4. プレステージV:7(第二大臼歯)にハヅカルチューブ装着、.016"ワイヤーをセット
5. ステージV:上下歯列に.0215"×.028"角ワイヤーとサイドワインダー・スプリングをセット


 非抜歯症例の治療法(2以降はKeslingの方法)


1. プレステージT:上下顎123にプランケット、6にチューブを装着し、
.014"NiTiワイヤーをセット(叢生症例)
2. ステージT:上下歯列に.016"ワイヤーをセット(アンカーベンド付与)、顎間ゴム開始
3. プレステージV:45(小臼歯)にブラケット、7(大臼歯)にチューブを装着し、.016"ワイヤーをセット
4. ステージV:上下歯列に.0215"×.028"角ワイヤーとサイドワインダー・スプリングをセット


 V級骨格性不正咬合の治療法


 目的T:上顎歯列の一体化
1. 上顎第一大臼歯にバンドをし、舌側に急速拡大装置、またはパラタルバーを装着大臼歯の不良な咬頭嵌合によるロックの解除と上顎第一大臼歯の固定
2. 上顎に.014"VIM形状記憶ワイヤーセット(上顎プレステージT)
3. 上顎に.016"オーストラリアンワイヤーをセット(ステージT)
下顎に.014"VIM形状記憶ワイヤーセット(下顎プレステージT)
4. 上顎に.020"オーストラリアンワイヤーをセット(上顎歯列の一体化が完了)


 目的U
1. 下顎に.016"オーストラリアンワイヤーをセット
3級顎間ゴム(上顎6から下顎23間のサークルへ装着)
2. 上顎に.0215"×.028"ステンレススティールワイヤーをセット
下顎に.022"オーストラリアンワイヤーをセット
3級顎間ゴム継続(上顎6から下顎23間のサークルへ。但し、開咬の場合には前方部に
アップダウンのショートClassVゴムを装着)


 目的V咬合の確立
1. 下顎に0215"×.028"ステンレススティールワイヤーをセット。必要に応じて、
必要な箇所に3級顎間 ゴムを装着
2. 上顎歯列に.014"オーストラリアンワイヤーをセット
小臼歯部に顎間ゴムを装着し、咬合の緊密化を図る。


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